「Hands of Immortals」

少女が荒れ果てた台地を歩き始めてしばらく経ちました。
彼女はまるで散歩の様に辺りを歩いていました。
すると大きな音と共に大地が揺れました。
大きな塊が彼女にぶつかり身体が大きく飛ばされます。
朦朧とする意識の中、彼女は祈ります。
『死にたくない。』
そこで彼女の意識は途切れました。

少女が意識を取り戻すのはあれからしばらくしてからでした。
今までかいだ事のない香りで目を覚ましました。
彼女は目を開き香りの元を探すと一輪の花に水をあげる誰かがいました。
その人はこちらの身体の心配をすると身体が良くなるまで休むと良いと言い、
硬くて冷たい手で彼女の頭を撫でました。
彼女は初めての経験に戸惑いながらも安心して目を閉じました。

体調が戻るまでに彼女は花の世話をしていた人から色んな話を聞きました。
かつて世界は緑で溢れていた事、動植物がそこで暮らしていた事、
そして、彼女以外にも人がいた事。
冷たく硬い人は色んな事を語る内に思い出したように言います。
今みたいな非常時の為に人間が隠れる場所があるらしい、
そこに行けば他の人間に会えるかもしれないが場所までは分からない。
だから身体が治ったら人間が前に住んでいた場所に行って調べてみよう、と。
彼女は微笑みながら頷きました。



〈和訳〉

目覚める事が出来ない。
目が見えない。
沈黙が纏わり付く。
叫び声は儚くも崩れ、
最期の時が近づいてくる。

骨は折れ、
内臓が破裂し、
血は止め処なく流れ、
痛みが「わたし」を放してくれない。

昼も夜も当てもなく彷徨っていた。
突如、世界が揺れ、
上から岩の塊が「わたし」を襲い、
突き飛ばした。
そして、「わたし」の身体は宙を舞い地面に叩きつけられた。

苦痛。
『お願い助けて。まだ死にたくないよ。』
「わたし」は祈る。
すると苦痛は消え、
意識を失った。

嗅いだ事のない花の香りの中で目覚めると、其処には誰かがいた。
まるで貴方は無機質だがとても優しい声で話しかけてきた。
『怪我ガ治ルマデ此処ニ居ルトイイデスヨ』
再び眠りに落ちていく中、「わたし」が握った手は硬かったが暖かかった。

月日は流れ、
貴方は沢山の事を教えてくれた。

貴方が教えてくれた世界は、
見た事の無い、まるで夢の様な場所だった。
世界は今も啼き叫び死に絶えようとしている。
人間達はどうしてこうなってしまったんだろう。

guitar solo : ノーザン・キラー

貴方は言う。
『ソウダ、他ノ人ガ何処ニイルノカ思イ出シマシタ。
 貴方ガ元気ニナッタラ私ト一緒ニ彼ラヲ探シマショウ。』

「わたし」は決意した。

導きも無く、
破壊が襲ってきても、
一人ぼっちは寂しいから
貴方と共に行こう、と。

不器用な笑顔で貴方の手を取る。
二つの影が夜明けに映り、指を絡ませる。